2019/6/8

母がお子の様子を見に来る。

子供服のおまけについていたうちわでお子をあおぐと大喜び。
どうやら顔に風がかかるのが楽しいらしい。

あおぐとスイッチを押したように笑うのでそれはそれで心配になってしまう。
このままあおぎ続けたらエラーで笑いが止まらなくなるのではないか。

そういった不安は置いといて、非常に便利なシステムを発見したものである。

夜は留守番だったのでネットフリックスで「はじまりのうた」を観る。

ニューヨークを舞台に、落ちぶれた音楽プロデューサーと傷心のシンガーソングライターが出会って・・という話である。
これもとても良かった気がします。

映画だけれど映画よりも音楽の方が比重が高い感じがして、しかもミュージカルではないというところで、ありそうでなかったタイプの映画なのかもしれません。

劇中で演奏される楽曲はどれも素晴らしいし、監督が元々バンドマンだったので音楽をやる上でのリアルさもありつつ良い部分をファンタジーにしてくれる感じがありました。

例えば最初の主人公がバーで弾き語りするシーンで、プロデューサーには彼女の演奏に伴奏がついているように聴こえるというもので、本当は弾き語りだけれどプロデューサーの頭の中では楽器が足され豪華なサウンドになっていくところで幻聴だけれどバンドの楽しさみたいなものが表されているように思いました。デモの弾き語りからスタジオのセッションでサウンドが色づくような。

その後予算がないので録音をスタジオじゃなくて外でやろうという展開があったり、ここで我々ならフィールドレコーディングにがっつり比重を置いてしまうところですが、そこはバンド演奏の上に街の雑踏が少しのっかるぐらい。(毛玉もそのぐらいといえばそのぐらいですが)

後半のプロデューサーの娘がゲストでギターで演奏に参加する瞬間とかも素晴らしくて、高校生ぐらい?のあまりギターが上手くないけれどシンプルなフレーズでエモーショナルなギターソロを弾いていてこれもまた演奏が爆発する瞬間をとらえている感じがして良いなぁ。

主人公の元カレ役がマルーン5のヴォーカルの方で、メジャーアーティストの役として登場するのですが案の定パフォーマンスは桁違いにすごくて恐ろしく才能がないといけない役が恐ろしく才能がある人がちゃんとやっている、というピッタリな腑に落ち具合。

ラストも現代的なオチがついていて、何から何まで音楽やバンドについてよくわかっている感じがしました。

舞台がニューヨークの割にアメリカっぽい感じがあまりしないと思ったら監督はアイルランドの方とのこと。
結構この音楽と映画の比重好きかもしれない・・!